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お子さんが逮捕されたという連絡を受けたとき、まず知っておいていただきたいことがあります。少年事件は、大人の刑事事件とは手続きの流れが大きく違います。「不起訴で終わる」という考え方が基本的にありませんし、処分を決めるのも検察官ではなく家庭裁判所です。この記事では、20歳未満のご家族が逮捕された場合に何が起きるのか、いつまでにどう動けばよいのかを整理します。
大人の事件では、捜査の結果、検察官が起訴するか不起訴にするかを決めます。ところが少年事件では、捜査を終えた事件は原則としてすべて家庭裁判所に送られます。これを全件送致主義といいます。示談ができていても、被害が軽くても、それだけで手続きが打ち切りになることは基本的にありません。
ただし、これは「必ず重い処分になる」という意味ではありません。家庭裁判所は、事件の内容だけでなく、ご本人の生活環境や、ご家族がどう関わっているかを見て処分を決めます。示談や被害弁償、家庭での監督体制を整えることには、大人の事件とは別の意味で大きな価値があります。
最初の段階は大人と同じです。逮捕されると警察は48時間以内に事件を検察官に送り、検察官は24時間以内に勾留を請求するかどうかを決めます。この点は逮捕から72時間の流れで説明したとおりです。
少年の場合は、ここに配慮が加わります。少年を勾留できるのは「やむを得ない場合」に限られており、勾留に代えて少年鑑別所に入れる措置がとられることもあります。弁護人がこの段階で意見を出せるかどうかで、学校や仕事への影響が変わります。
捜査が終わると事件は家庭裁判所へ送られます。そこで多くの場合、観護措置という決定がなされ、ご本人は少年鑑別所に入ります。期間は原則4週間で、必要があればさらに延長されることがあります。この間に家庭裁判所の調査官がご本人やご家族から話を聞き、生活環境を調べます。
その後、審判が開かれます。審判は非公開で、大人の裁判のように傍聴人がいる場ではありません。裁判官がご本人に直接問いかけ、必要な処分を決めます。
| 処分 | 内容 |
|---|---|
| 不処分・審判不開始 | 処分を行わずに手続きを終える。反省や環境の改善が認められた場合など |
| 保護観察 | 自宅で生活しながら、保護司や保護観察官の指導を受ける |
| 児童自立支援施設等への送致 | 年少の少年について、施設で生活しながら指導を受ける |
| 少年院送致 | 少年院に入り、矯正教育を受ける |
| 検察官送致(逆送) | 家庭裁判所から検察官に戻され、大人と同じ刑事裁判の手続きに進む |
どの処分になるかは、事件の重さだけで決まるものではありません。審判までにご家族が何を整えられたかが、実際の判断に影響します。帰る場所があるか、学校や仕事を続けられるか、監督する人がいるか——調査官はそこを見ています。
逆送されるのは限られた場合です。故意の犯罪によって被害者を死亡させた事件は、ご本人が16歳以上であれば原則として逆送されます。特定少年(18歳・19歳)については、これに加えて、法定刑が短期1年以上の拘禁刑にあたる罪も原則逆送の対象です。逆送された後は、大人と同じ刑事裁判の手続きに進み、保釈や執行猶予といった仕組みが関わってきます。
成年年齢の引き下げに合わせて少年法が改正され、18歳・19歳は特定少年という区分になりました。少年法の対象であることに変わりはなく、事件はやはり家庭裁判所に送られます。ただし、大人の手続きに移される範囲が広がっており、逆送されて起訴された場合には、実名などの報道が禁じられなくなります。
お子さんの年齢が18歳を超えているかどうかで、その後の影響の大きさが変わります。年齢の確認は、最初にすべきことの一つです。
家庭裁判所の保護処分は刑罰ではないため、少年院送致になった場合でも前科にはなりません。一方、逆送されて起訴され、有罪判決が確定した場合は前科がつきます。前科と前歴の違いはこちらの記事で整理しています。
なお、前科がつかない場合でも、捜査の対象になった記録そのものは残ります。就職や進学への影響を心配される方が多いのですが、どこにどう残るのかを正しく把握したうえで対応を考えることが大切です。
| できること | ポイント |
|---|---|
| 年齢と学年の確認 | 18歳以上かどうかで扱いが変わります |
| 学校・勤務先への対応 | 連絡の仕方で影響が変わります(会社に知られるのか) |
| 差し入れ | 品目や数に制限があります(差し入れの方法) |
| 被害弁償・示談の準備 | 処分の判断に影響します(示談とは) |
| 監督体制を整える | 帰宅後の生活をどう見るか。調査官に説明できる形にしておきます |
この中で見落とされやすいのが最後の項目です。「反省しています」だけでは、調査官にも裁判官にも届きません。誰がいつ様子を見るのか、生活のどこを変えるのかを具体的に示せるかどうかが分かれ目になります。
逮捕直後の段階では、ご家族の面会は認められないことがあります。この間に本人と会えるのは弁護士です。少年鑑別所に移った後は、面会できる範囲が広がるのが一般的です。
事件の内容や地域によって扱いが異なります。長期間登校できない状況になれば、学校への説明は避けられません。どの段階で、誰が、どこまで伝えるかを決めておくことをおすすめします。
捜査段階では弁護人として、家庭裁判所に送られた後は付添人として関わります。身柄の拘束を避けるための意見書の提出、被害者との示談交渉、調査官や裁判官へ生活環境の改善を伝えることなどが主な活動です。
年齢が若いほど、その場の雰囲気に合わせて事実と違う説明をしてしまうことがあります。一度作られた調書は後から覆すのが難しいため、早い段階での助言が重要です。取調べの受け方と黙秘権もご覧ください。
依頼の範囲によって変わります。考え方は弁護士費用の相場にまとめました。
ファストロイヤーは、逮捕・勾留直後の初動に特化した緊急接見サービスです。ご連絡をいただき次第、弁護士が警察署へ向かいご本人と面会します。少年事件では、ご本人が状況を理解できないまま話を進めてしまうことがあり、最初に会う人の役割が特に大きくなります。
逮捕されていない場合のご相談も承っています。警察から呼び出しの連絡が来た段階でご相談いただければ、その後の対応を一緒に組み立てられます。
受付は24時間365日、初回のご相談は無料です。対応エリアは東京都(島しょ部を除く全域)、神奈川県(横浜市・川崎市ほか)、埼玉県(さいたま市・川口市・所沢市ほか)、千葉県(市川市・船橋市・松戸市ほか)です。ご家族からのご依頼も承っています。
罪名別の解説:痴漢/盗撮/傷害/窃盗/飲酒運転/薬物/詐欺/器物損壊/住居侵入/無銭飲食・無賃乗車/公務執行妨害/迷惑防止条例違反
ご依頼の前によくいただくご質問は「よくあるご質問」にまとめています。
緊急相談ダイヤル:050-1809-2174
監修:廣瀬太亮(東京弁護士会所属)