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痴漢や盗撮は現行犯でなければ捕まらない、と思われがちですが、防犯カメラや交通系ICカードの記録から本人が特定され、後日逮捕されることがあります。警察から呼び出しや任意同行を求められたときの対応を解説します。
逮捕には、その場で行う現行犯逮捕のほかに、裁判官が発付した逮捕状に基づく通常逮捕(いわゆる後日逮捕)があります。痴漢や盗撮でも、次のような経緯で後日、本人が特定されることがあります。
ただし、特定されれば必ず逮捕されるわけではありません。逮捕状が出るのは、罪を犯したと疑う相当な理由に加えて、逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合です。住まいや仕事が定まっていて、呼び出しにも応じている方は、逮捕されずに在宅のまま捜査が進むこともあります。
その場で声をかけられ、驚いて立ち去ってしまったという方もいます。逃げたという事実は、後で逮捕や勾留が必要かを判断する際に「逃亡のおそれ」として不利に扱われます。
一方で、警察が本人を特定する前に、自ら警察に出向いて事実を申告すれば、刑法上の「自首」として刑が軽くなることがあります(自首を考えている方へ)。自首するかどうか、するならどのような形で出頭するかは、弁護士と相談してから決めることをおすすめします。弁護士が出頭に同行し、身元引受人がいることを書面で示すことで、逮捕されずに在宅で捜査が進む可能性を高められる場合があります。
「話を聞きたいので○日に署まで来てほしい」という連絡は、任意の出頭の求めです。法律上は断ることもできますが、正当な理由なく応じないと、逃亡のおそれがあるとして逮捕状を請求されることがあります。日程の都合がつかない場合は、断るのではなく日程の調整を申し出ましょう。
呼び出しに応じる前に、次のことを弁護士と確認しておくと安心です。
自宅や職場に警察官が来て「署まで一緒に来てほしい」と求めるのが任意同行です。任意である以上、断ることはできますが、その場で逮捕状を示されて逮捕に切り替わることもあります。
任意同行に応じた場合でも、取調べの途中で弁護士に連絡したいと申し出ることができます。ご家族は、本人がどこの警察署に行ったかを確認し、弁護士に伝えてください。逮捕に切り替わった場合、そこから72時間は弁護士以外の人は本人と自由に会えません(家族が逮捕されたら|72時間の流れ)。
逮捕されずに捜査が続く事件を在宅事件といいます。身柄を拘束されないため日常生活は続けられますが、捜査は進み、検察官が起訴するかどうかを判断します。逮捕されていないから軽く済む、というわけではありません(逮捕と書類送検の違い)。
また、在宅事件では、勾留された場合と違って国選弁護人が付きません。被害者との示談を進めるには、警察・検察を通じて被害者の意向を確認する必要があり、弁護士が依頼を受けて行うのが通常です(示談とは)。
| 罪名 | 法定刑(主なもの) | 公訴時効 |
|---|---|---|
| 迷惑防止条例違反(痴漢・盗撮など) | 拘禁刑または罰金 | 3年 |
| 性的姿態等撮影罪(撮影罪) | 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 | 3年 |
| 不同意わいせつ罪 | 6月以上10年以下の拘禁刑 | 12年 |
不同意わいせつ罪などの性犯罪は、2023年の法改正で公訴時効が5年延長されました。被害者が18歳未満の場合は、さらに延長されます。時効が近いかどうかで対応を決めることはおすすめしません。
後日逮捕や呼び出しは、ある日突然始まります。連絡が来てから慌てるより、心当たりがある段階で弁護士に相談しておくほうが、取れる選択肢は多くなります。逮捕された直後であれば、ファストロイヤーの弁護士が24時間365日、警察署へ即日接見に向かいます。東京都内の対応は痴漢で逮捕されたら弁護士へ(東京)・盗撮で逮捕されたら弁護士へ(東京)をご覧ください。
24時間受付:050-1809-2174
関連する解説:痴漢で逮捕されたら/盗撮で逮捕されたら/痴漢を疑われた・やっていない場合/自首/迷惑防止条例違反
罪名別の解説:痴漢/盗撮/傷害/暴行/暴行と傷害の違い/窃盗/飲酒運転/薬物/詐欺/器物損壊/住居侵入/無銭飲食・無賃乗車/公務執行妨害/迷惑防止条例違反/恐喝・強要/横領/名誉毀損・侮辱/大麻の使用罪/外国人事件/ストーカー/交通事故/少年事件
本記事の監修:ひろせ法律事務所 弁護士 廣瀬太亮